お知らせ

2025.07.18 イベント

「第1回信州呼吸器外科手術手技セミナー」開催報告【イベント】

2025年7月12日、長野県松本市において「第1回信州呼吸器外科手術手技セミナー」を開催いたしました。

 

このたび、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社のご協賛のもと、順天堂大学呼吸器外科教授・鈴木健司先生をお招きし、特別講演会を開催いたしました。鈴木先生は呼吸器外科医で知らない人はいないほどご高名な先生であり、世界を代表する呼吸器外科医のお一人です。今回、長野県松本市までご足労賜り、直接ご講演いただくという大変貴重な機会となりました。

本セミナーの第1部では、当教室の濱中が司会を務め、信州大学ならびに関連病院の呼吸器外科の先生方にそれぞれ症例のご発表を頂きました。発表に際しては、当教室の清水と鈴木先生にコメンテーターとしてご発言を頂きました。

特に鈴木先生からは、各症例に対して直接ご意見・ご助言を賜り、発表者はもとより、聴講した私たちにとっても大変貴重な学びの機会となりました。

 

<第1部 一般演題>
「転移性肺腫瘍疑いに対し、RATS左S10区域切除を予定したが底区切除に変更した症例」 長野市民病院 竹田哲先生
「免疫化学療法およびサルベージ手術によって切除し得たStageIV肺腺癌の1例」 信州大学医学部附属病院 三島修治先生
「右肺上葉スリーブ切除後にICI療法を施行した一例」 長野赤十字病院 小林宣隆先生
「私の肺切除理論×施設の新たな取り組み」~ロボット支援下右上葉切除の1例~ 諏訪赤十字病院 松岡峻一郎先生

 

第2部は、鈴木先生から『Learning Meticulous Thoracic Surgery for Lung Cancer using Robotic TECHNOLOGY- Physical logic in surgery』というタイトルで特別講演を賜りました。

ご講演頂いた鈴木先生 座長を務めた清水

 

1時間を超える熱のこもったご講演では、鈴木先生がこれまで手がけてこられた数多くの手術や研究成果について、当時のエピソードを交えながらご紹介いただき、医師としての歩みを振り返っていただきました。

講演の後半では、我が国から発信された重要なエビデンスである「肺野末梢小型非小細胞肺癌に対する肺葉切除と縮小切除(区域切除)の第III 相試験(JCOG0802/WJOG4607L)」を題材に、鈴木先生ならではの視点で試験の詳細な解説とデータの読み解き方をご教示いただきました。さらに、区域切除の“真の適応”を見極める重要性についても、非常に示唆に富んだお話を伺うことができました。

日本の呼吸器外科領域を牽引するトップランナーである鈴木先生の貴重なお話を直接拝聴する機会を得て、医局員一同、大変有意義で刺激的な時間を過ごすことができました。

 

 参加者一同で記念撮影

 

 松本が誇る国宝 "松本城”で記念撮影

 

講演会終了後には、鈴木先生を囲んで懇親会が催されました。
鈴木先生は非常に温厚で気さくなお人柄であり、美味しい料理やお酒を楽しみながら、参加者との親睦を深めてくださいました。
また、学会や講演会ではなかなか伺うことのできないご経験談やお考えなどもご披露いただき、大変貴重で有意義なひとときとなりました。

 

 

信州大学の呼吸器外科スタッフをはじめ、長野県内の多くの呼吸器外科医の先生方にもご参加いただき、大変充実した会となりました。

素晴らしいご講演を賜りました鈴木先生に心より御礼申し上げます。また、協賛いただきましたジョンソンエンドジョンソン株式会社の皆様、さらにご参加くださいました全ての皆様に深く感謝申し上げます。

 

(文責:中村大輔)

ページトップへ戻る