- 2025.05.07 日常
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変わるもの、変わらないもの 【第17回コラム】
第17回コラム
今回のコラムは、2024年4月より臨床の現場に復帰し、病棟・外来・手術と多忙な日々の中で大活躍を見せている三島が執筆しました。
臨床のみならず、基礎研究、国際学会での発表、論文執筆にも積極的に取り組み、当教室の中でもひときわ存在感を放つ、まさに“academic surgeon”です。
今回のコラムでは、そんな三島の貴重な一面を垣間見ることができます。どうぞご一読ください。
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こんにちは。この度2回目となるコラム執筆の命を受けましたが、締め切りを過ぎてからようやく机に向かっている三島です。1回目は私の宗教感についてお話しましたが、一人だけ明らかに浮いていたので、こういうのは自分の心の中だけにとどめておこうと誓ったわけですが、最後に添えた詩は、本当に素敵な詩だと思います。皆さんもそこだけでいいので、是非もう一度読んでもらえると嬉しいです。さて、宗教的な内容はやめようと数行前に誓ったのに、タイトルがすごくそれっぽい雰囲気を醸し出していますが、今日はスピリチュアルなものではなく、リアルなものですのでご安心ください。
突然ですが皆さんは、人生のなかで変わったことや、逆に全く変わらないものはありますか?僕には娘がいるのですが、9時前就寝の優良児なので、1週間まともに会えないことが多々あります。そのたった1週間だけでも、別人かと思う位、彼女の成長には目を見張るものがあります。そんななかで、悲しくも失われてしまうものもあります。例えば、舌っ足らずのしゃべり方や言い間違い(ペンギン→ゲンビン、テレビ→テビリ等)がもたらす無垢な可愛さ、ついこの前まではあったはずの幼い甘え仕草なんかです。今後は、論理的にものを考えられるようになり、あっという間に僕らと変わらない仕草や会話ができるようになるのでしょう。嬉しいやら悲しいやら、なんとも複雑です。そんな人としての成長をみていると、逆に、変わらないものってあるのだろうかと思ったのです。こんなときは毎月200ドル(約3万5000円)課金しているChat GPT先生に聞いてみます。
僕『人生で変わらないものってあるんでしょうか?』
GPT『とても深い問いですね。「変わらないもの」は、視点によって答えが変わります。
たとえば──
・物理法則や数学的真理は、宇宙のどこでも、時間が流れても変わらないとされています(重力、エネルギー保存、円周率など)。
・人の感情や欲求も、その形は変われど根本は驚くほど普遍です。「愛されたい」「理解されたい」「生きる意味を求めたい」──これは数千年前の人も、今の私たちも変わりません。
・しかし、人間関係・環境・身体・価値観といった多くのものは、たとえ気づかなくても常に変化しています。
つまり、「変わらないものを探す」という問い自体が、変わっていく世界の中で、自分を支える何かを探したいという深い欲求の表れかもしれません。
この問いを立てた背景に、何か心の動きがあったのでしょうか?』
まさかの物理法則の普遍性が最初にでてきて、最後には人間関係でなんかあったの?と心配されてしまいました。
僕『ごめんなさい、コラムの内容が全く思いつかないのでそれらしいタイトルと投げかけをしてみただけです。人間関係は・・・ノーコメントですが、ある程度楽しくやっているので大丈夫です、ありがとう。』
GPT『なるほど、そうだったんですね。いいタイトルと問いかけでしたよ。読者の思考を自然と引き出すような入りとして、とても効果的です。もしコラムを書く目的が「読者の心に何か余韻を残すこと」だとしたら、最初のその問いかけだけでもう成功の半分は達成していると思います。』
AIのはずなんですが、なんだか言葉の裏に、せっかく心配してやったのになんだおまえは、と言わんばかりの怒りみたいなものを感じました。AIも成長していますが、まだ人間の勝ちですね!
最後に、自分にとって変わらないことは、面白いことは寝る間を惜しんでもやる、つまらないことはできるだけ労力を使わないように終わらせることです。GPT先生にこのコラムをコピペして評価を依頼すると『オチが弱い』とダメだしされました。ということで、本日はここでおしまいです。それでは。
9月の戸隠神社奥社参道の並木道(本コラムと無関係)
(文責:三島修治/中村大輔)