本講演会は、MSD株式会社協賛のもと、広島大学腫瘍外科教授である岡田守人先生をお招きし、特別講演を開催いたしました。岡田先生は、現在、原発性肺癌の標準治療として定着している区域切除の第一人者として、世界的に広く知られており、日本を代表する著名な呼吸器外科医のお一人です。これまでも信州にお越しいただき、ご講演いただく貴重な機会がございましたが、今回も長野県松本市まで足をお運びいただき、直接ご講演いただく非常に貴重な機会となりました。
本講演会では、当教室の清水が座長を務め、現地での聴講とWEB視聴を組み合わせたハイブリッド形式で実施されました。信州大学の呼吸器外科スタッフをはじめ、長野県内の多くの呼吸器外科医の先生方にもご参加いただき、大変充実した会となりました。
ご講演頂いた岡田先生 座長を務めた清水
特別講演のテーマは『非小細胞肺癌に対する外科療法 〜周術期治療を含めて〜』で、前半では、近年注目されている肺癌周術期治療における化学療法+免疫チェックポイント阻害薬について、特にKEYNOTE-671試験の詳細なデータをご提示いただきながら、若手呼吸器外科医にも分かりやすく解説いただきました。
後半では、本邦からのエビデンスとしてJCOG0802/WJOG4607L「肺野末梢小型非小細胞肺癌に対する肺葉切除と区域切除の第III相試験」についてご説明いただきました。岡田先生ならではの視点で試験に関する詳細な情報やデータの読み解き方をご教示いただくとともに、こうしたエビデンスを基にさらなる区域切除の適応を検討するための様々な試験へのご参加やご発案についてもお話しいただきました。日本のトップを走る先生のご講演を直接拝聴する機会をいただき、医局員一同、非常に貴重な時間を過ごすことができました。
このような素晴らしいご講演を賜りました岡田先生に心より御礼申し上げます。また、協賛いただきましたMSD株式会社の皆様、さらにご参加くださいました全ての皆様にも深く感謝申し上げます。