第5回長野県肺癌外科懇話会が、アストラゼネカ株式会社の協賛により松本市で開催されました。本会は、会場での対面参加に加え、Zoomを利用したオンライン配信のハイブリッド形式で行われました。特別講演では、佐久総合病院佐久医療センター 呼吸器外科 副部長の遠藤 秀紀先生をお招きし、「EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌における最新情報と今後の治療戦略」というタイトルでご講演いただきました。座長は、長野市民病院呼吸器内科の野沢修平先生が務められました。
遠藤先生は、EGFR遺伝子変異陽性の局所進行または転移性非小細胞肺癌に対する一次治療の新しい戦略について、化学療法とオシメルチニブ併用療法とオシメルチニブ単剤療法を比較した第Ⅲ相試験(FLAURA2試験)の詳細データを基に、丁寧に解説してくださいました。
ご講演いただきました遠藤 秀紀先生
Special lectureの後には、当教室の清水が座長を務め、『周術期治療 手術と薬物療法の関連』というテーマで、長野赤十字病院呼吸器内科の近藤大地先生と伊那中央病院呼吸器外科の小池幸恵先生にディスカッションをしていただきました。お二方の先生方には、それぞれの施設での術後補助療法としてのオシメルチニブ使用症例を詳しくご紹介いただき、オシメルチニブの使用における重要なポイントや副作用への対応について、呼吸器内科および外科医師も交えた有意義な議論が行われました。
Discussion頂いた小池 幸恵先生
講演会後には、遠藤先生を囲んで懇親会が開催されました。佐久総合病院佐久医療センターは、同じ長野県内にある施設でありながら、普段は交流の機会が少ないのが現状です。しかし、今回の懇話会・懇親会を通じて、親交を深めることができました。今後も、長野県内の呼吸器外科施設として協力し合い、お互いに切磋琢磨しながら発展していける関係を築いていければと考えております。
最後に、素晴らしい講演をしてくださった遠藤先生、充実したディスカッションをしてくださった近藤先生、小池先生、協賛いただいたアストラゼネカ株式会社の皆様、そして当日ご参加いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。