- 2024.06.24 学会参加報告
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第41回日本呼吸器外科学会学術集会【学会参加報告】
5月31日~6月1日に軽井沢プリンスホテルで開催された第41回日本呼吸器外科学会学術集会に参加しました。
今年の呼吸器外科学会は信州大学の在る長野県での開催となり、我々呼吸器外科学分野教室からは、三島、中村(他施設)、松岡、久米田、江口、濱中、清水が演者および座長として参加しました。●三島修治 パネルディスカッション
「JTDB を活用した、呼吸器外科医の積極的治療介入を要する胸部単独外傷の疫学的特徴」●松岡峻一郎 一般口演
「左上葉区域静脈モデルを用いた肺容量と気管支解剖の検討」●久米田浩孝 一般口演
「正常肺、間質性肺炎、肺気腫における肺区域容量解析」●濱中一敏 一般口演
「境界域早期非小細胞肺癌に対する区域切除適応拡大の可能性の検討」●中村大輔 ミニオーラル(他施設)
「特発性血気胸に対する手術15例の検討」
上記5人が演者として発表を行いました。中でも、パネルディスカッション2 「胸部外傷を考える」は、現地+オンデマンド配信方式のセッションですが、現行制度下の外科専門医更新のための研修実績として認められ、かつ新専門医制度のための外科領域講習として申請される予定となっている非常に重要なセッション(講習)でありました。こちらのパネルディスカッションは当教室の清水が座長を、三島が演者を務めており、信州大学呼吸器外科の存在感を示せたのではないかと感じております。
ランチョンセミナー「区域切除時代のロボット支援手術ー最新手技とその利点ー」で演者を務める清水
ランチョンセミナー「肺区域切除術におけるSafe & Better~手術の安全性と手技の向上を目指して~」で座長を務める清水
今回は、当教室スタッフの松岡から以下、学会参加報告をさせて頂きます。
5月31日〜6月1日に軽井沢プリンスホテルで開催された第41回日本呼吸器外科学会学術集会に参加いたしました。学会2日目の夕方発表のため、当直明けの移動で午前中に余裕をもって会場に到着しました。会場隣のアウトレット散策が一瞬頭に浮かびましたが、興味のあるセッションを渡り歩き、発表の時間を迎えました。
「左上葉区域静脈モデルを用いた肺容量と気管支解剖の検討」の演題タイトルでニッチな領域の発表を行いましたが、残念ながらフロアからの質問はありませんでした。振り返ると終始余裕のない発表で必死さが聴衆に伝わり、発表内容は十分に伝わらず、準備不足を猛省し、次の発表の機会に向けて改善していく所存です。
最後に、私の研究テーマに関連がある日本呼吸器外科学会賞の受賞講演を訪れました。驚いたことに受賞された先生は同い年で、原著筆頭26編を有する大業績の持ち主でした。冷静沈着な立ち振る舞いの中で多岐にわたる示唆に富むご発表内容は異空間にいるかのような感覚を抱きましたが、上司の「同じフィールドで戦うな」という言葉を思い出すことで現実世界に引き戻されました。その後、閉店間際のアウトレットに向かい、夕暮れと自分を照らし合わすことで人間世界の儚さを実感すると同時に、自分のニッチな研究分野を突き詰め、争うことを決意する良い機会となりました。
(文責:松岡峻一郎/中村大輔)