お知らせ

2023.02.28 学会参加報告

第33回日本気管食道科専門医大会【学会参加報告】、台湾臺北榮民總醫院胸部外科Surgical week【講演報告】、倉敷観光と大原美術館ナイトツアー【日常】

第33回日本気管食道科専門医大会
第33回日本気管食道科専門医大会が岡山県倉敷市で開かれ、パネルディスカッションの演者として発表してきました。同日、台湾臺北榮民總醫院の胸部外科Surgical weekにも特別演者として招かれ、倉敷のホテルからWEBで講演しました。両学会とも(台湾は英語ですが)肺の縮小手術に関する話をしました。呼吸器外科の分野は、ここ3年で明治維新の如く激動しています。そのような中において、信州大学が区域切除の技術面で大きな役割を担っていることを再確認できた2つの学会でした。台湾臺北榮民總醫院は医師数が約1500名、総病床数が3030床の巨大な病院です。その病院の呼吸器外科医達も、肺の縮小手術の分野における日本発のエビデンスや信州大学呼吸器外科で行われている精密肺区域切除の発表には感嘆の声を上げていました。

台湾臺北榮民總醫院

 

倉敷観光
週末の学会の合間、わずか2時間に満たない間でしたが、倉敷美観地区を観光しました。あいにくの曇り空でしたが、十分に楽しむことができました。特に思い出深いことは、美観地区の中に、阿智神社という、長野県の阿智村とゆかりがあるのではないかと思えるような神社があったことです(事実関係は不明)。また美観地区の少し奥に行くと、おしゃれなおでん屋さんや焼き鳥屋さんが軒を連ねていることにも驚きました。美観地区を訪れるのは2度目ですが、このようなコアで粋な場所があったとは知りませんでした。また、岡山は備前焼が有名ですが、美観地区の中にとても素敵な店主が営む備前焼の店があり、そこで素敵なカップを買えたことも良い思い出です。そこで出会ったカップは備前焼特有の酸化による茶色ではなく、還元させることでグレー色に焼けたカップで、今のお気に入りです。
写真①②:倉敷美観地区
  
写真③:阿智神社
 

 

大原美術館ナイトツアー
最後に、学会主催の大原美術館ナイトツアーについてお話いたします。大原美術館は、倉敷の実業家大原孫三郎(1880年–1943年)が、自身がパトロンとして援助した洋画家児島虎次郎(1881年–1929年)に託して収集した西洋美術、エジプト・中近東美術、中国美術などの作品を展示するため、1930年に開館されました。西洋美術、近代美術を展示する美術館として日本で最初のものです。当然、インターネットも画集も無い時代、児島は、ヨーロッパへ行く機会のない、多くの日本の画家たちのために、西洋名画の実物を日本へもたらすことの必要性を大原に説き、ヨーロッパで多くの西洋絵画を購入し日本に持ち帰りました(ウィキペディアより)。その中には、モネ、マティス、エル・グレコ、ゴーギャンなど、今では天文学的な値段が付くような有名作家の絵が含まれており、倉敷市のみならず日本の至宝になっています。ナイトツアーでは、大原美術館の歴史はもちろん、絵画鑑賞のポイントや、どのようなコンセプトで部屋に絵が並べられているかなど、詳しく丁寧に説明していただき、それを聞きながら鑑賞できました。是非、同様の機会があれば参加をお勧めします。それにしても、大原孫三郎の実業家としての成功はもちろんですが、将来を見据えた社会貢献の姿勢には脱帽しました。さらに、研修病院としても人気の高い倉敷中央病院を設立したのも大原孫三郎と知り、この岡山県が生んだ偉人に、より敬意を払うようになりました。

 

(文責:清水公裕)

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