- 2023.01.18 日常
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Holoeyes MD 勉強会【日常】
Holoeyes MDの勉強会が開催されました
今回はHoloeyes株式会社様より、画像診断プログラム「Holoeyes MD」について、実機用いた体験を兼ねての勉強会を開催していただきました。
肺癌に対する手術治療において、画像診断は最も重要な要素の一つです。これまでの歴史としては、胸部レントゲンによる1枚の2D画像による病変検索に始まり、CTが複数枚の2D画像による断層的評価を可能にし、近年ではこれを3D化した画像を用いることで、術前の精密な病変評価や詳細な術式検討などが可能になっています。
そして今回勉強会が開催されたHoloeyes MDは、VR技術を駆使して3D構築されたモデルをそのまま3D空間で捉えることを可能にする、次世代の画像処理ソフトウェアです。
写真に示すように実際にVRゴーグルデバイスを装着し、肺のサンプルモデルでの体験をさせていただきました。まるでそこに肺があるかのように3D表示されるだけでなく、手やコントローラの動きを読み取り肺が回転したり大きくなったり、また空中に文字を書いたりもできるなど、様々な機能が搭載されています。
筆者は大きくした肺の中に入りこみ、内側から肺門部を見回してみましたが、縦郭から見渡す両肺の血管や気管支の広がりは、さながら胸腔内プラネタリウムのようでした。
初めてDa Vinciによる手術を見たときもそうですが、少年の心をくすぐられてしまうような、新しい可能性の広がりを感じる非常に興味深い勉強会でした。
この技術が当科で活用しているrevorasで作成した3DデータのVR化まで応用することができれば、臨床への応用や、教室の研究の発展、さらに3Dモデルの視野共有による教育コンテンツへの応用など、本当に様々な可能性を秘めていると感じました。
県内最先端の治療を担う信大病院呼吸器外科教室としては、今後も最先端技術に対するアンテナを高く維持して、新たな領域にチャレンジし続けていきたいと思います。
(文責:原大輔)