研修医募集

先輩の声

アメリカへの2年の研究留学を経て、
目指すはSurgeon scientist

大場 崇旦 2011年入局

私は2009年に医師免許を取得し、2011年に当時の外科学第二教室(心臓血管外科、呼吸器外科、乳腺内分泌外科)に入局しました。
身内をがんで亡くすことが多く、その経験から将来はがん診療に携わりたいと考えていたため、学生時代から外科への入局を決めてはいましたが、ぼんやりと外科と言えば消化器外科だろう、と考えていました。しかし、2年の初期研修を過ごした病院の外科部長の先生が乳腺内分泌外科を専門とする先生であり、その先生に臨床だけでなく、論文作成の指導も熱心にしていただき、ふと気づいたら、自分は乳腺内分泌外科に行くんだな、と自然な流れで考えるようになっておりました。そして、その先生に連れられて行った乳がん研究会で伊藤研一教授と握手をさせていただき、自分の行く先が決まりました。このように、本当に単純に人との縁で、あまり深くは考えずに決めてしまった進路ではありますが、これまで13年間、乳がん、甲状腺がんを診療の中心とする仕事をさせていただき、自分のその決定を後悔することはありませんし、むしろ乳腺内分泌外科を選んでよかった、と感じています。

当診療科の特徴はやはり、他の外科診療科と比べて、患者さんの年齢層が若いところにあるかと思います。また、手術だけでなく、診断や薬物療法にも中心的に関われることも魅力の一つです。乳がん、甲状腺がん領域では毎年のように新たな治療薬が登場し、治療の多様化が進む一方、その治療には高い専門性が求められます。特に乳がんは、罹患率が非常に高い疾患であり、今後も更なる増加が見込まれ、社会的なニーズが今後も高まっていく領域です。せっかく医者になったんだから、世の中のためになるような仕事をしたい。そのように思っている学生さん、研修医の皆さんに伝えたいのは、手術を中心にがん診療に携わり、高い専門性を持って社会的ニーズの高い疾患に立ち向かっていく当科は非常に魅力的、ということです。

また、乳がん、甲状腺がんは研究対象としても非常に興味深い疾患です。残念ながら、手術後にがんが再発してしまった場合には現在の治療では、そこから根治に持っていくことは困難です。そういった治療の限界を克服するためには ‘がんとはなにか’ を追い求めることが必要ではないかと考えています。私は、幸いにも機会に恵まれ、伊藤研一教授のご指導のもと、2年間の乳がんに対する基礎研究に従事する期間をいただくことができました。その後も臨床業務と並行して研究を継続し、さらに2018年より2年間米国のNY州にあるRoswell Park Comprehensive Cancer Centerに研究留学をさせていただく機会をいただきました。慣れない米国での生活は大変だったことのほうが多いですが、その経験を経て、さらに、がんの本質にせまりたい、という気持ちが芽生えています。基礎研究にも携わりながら、そこで得られた知見の臨床応用に向けて科学的な思考を基に取り組んでいく医師のことを米国では ’Physician scientist’ と呼び、社会的尊敬を得ている職種の一つです。我々は外科医ですので、’Surgeon scientist’を目指して、今後も精進していきたいと考えています。このように当科には、基礎研究やさらに海外留学までできるチャンスが転がっています。

このページを見てくださっている、研修医や医学生の皆さんは少しでも外科学に興味がある方だと思います。ほんの少しの興味でもよいです。一度、ご連絡いただければ、なんでも答えます。ぜひ、一度見学にきてください。

幅広い知識・技術と高い専門性

網谷 正統 2018年入局

私は2016年に信州大学を卒業し医師免許を取得、2018年に外科学教室に入局、2020年から乳腺内分泌外科を専門にしています。
医者になる前から乳腺内分泌外科に決めていた私が考える当科の魅力は、幅広い知識・技術と非常に高い専門性にあると思います。乳腺腫瘍、甲状腺腫瘍に対し、診断から手術、その後の治療まで一貫して担当しています。そのため、外科医としての手術の技術はもちろんのこと、検診としても必要なマンモグラフィやエコーの診断力、様々な薬物療法の知識、場合によっては終末期を迎えた患者さんの緩和ケアの知識など、多岐にわたって知識・技術が磨け、自身の選択肢が広がります。また、乳がん治療の個別化が進んでおり、高い専門性が必要とされています。甲状腺・副甲状腺腫瘍を扱う内分泌外科は内分泌臓器に精通し、かつ外科医としても高い技術を要する非常に専門性の高い分野で、全国的にその数は少ないです。当科は多くの甲状腺・副甲状腺疾患を扱い、内分泌外科医を養成しうる数少ない教育機関の一つです。
研修医や医学生の皆さん、外科を考えているなら乳腺内分泌外科はどうですか?

病院見学、手術見学
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信州大学医学部 外科学講座 
乳腺内分泌外科分野 
統括医長: 伊藤 勅子
TEL 0263-37-2657 
FAX 0263-37-2721

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